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香りが脳に伝わるしくみ

1. 香りは、鼻の嗅上皮にある〈嗅毛〉でキャッチされます。

嗅毛は、嗅神経の先端になります。
そこには、小さな毛が、2000万本ほど生えています。
これらは、一本一本、感じる香りが異なります。
香りの分子がつくことで、においを感じます。
香りの分子は、約40万種以上もあると言われています。においは、単体で香りとして感じられるのではなく、例えば、ジャスミンなら約150種以上の成分があり、たくさんの物質が集まった香りを一つのにおいとして感じています。
嗅毛の表面には、嗅覚受容体という、においを感じるたんぱく質のセンサーがあり、400種類ほど備わっています。

2. 嗅毛から、〈嗅細胞〉に香りが伝わり、嗅細胞が興奮して香りが電気的信号に変換されます。

嗅細胞は、約200万個あると言われています。

3. 電気的信号が、〈嗅神経〉に伝わり、〈嗅球〉に伝わり

香りの情報が脳に伝わります。

4. 脳への経路は、2つあると言われています。

一つは、〈視床下部〉、〈視床〉を経て、〈大脳皮質〉の嗅覚野に伝わり、においが識別されます。

もう一つは、〈大脳辺縁系〉(扁桃体、海馬)に伝わります。
香りが脳に伝わるので、脳の働きが重要になります。

〈視床下部〉は、自律神経の働きを調節するところです。
嗅球の近くに位置するので、香りが大脳皮質に伝わる前に、影響があります。
体温調節や、内蔵の働きなど、生理反応を起こす部位です。
食欲、性欲、呼吸などを支配しています。
そしてさらに、〈下垂体〉へと伝達され、ホルモンを分泌する内分泌系に働きかけます。

〈大脳辺縁系〉は、感情や、欲求などの情動に関与しています。
嗅球の近くには、扁桃体、海馬などがあります。
扁桃体は、快、不快などの情動、海馬は、記憶を整理する器官です。
においの感覚が、扁桃体や海馬に伝わるため、いい香りでホッとしたり、いやな香りで顔をしかめたり、ということが起こります。

動物にとって、嗅覚は、ガスもれなどの危険を察知して、身を守ったり、食べ物を見つける時、腐っていないか、かぎわけるなど、欠かせないものとして発達してきました。

感情、記憶、行動にかかわる大脳辺縁系などの脳へのはたらきかけによって、心や身体の生理機能に影響を及ぼすという、香りの作用を使った癒しの方法が、アロマテラピーなのです。